先日こんなことがありました。
某銀行の支店長が、ご挨拶に来られ、帰り際にこんなことをおっしゃったのです。
「ところで、テント屋さんて、どんな仕事をしているんですか。」
あれれ?でした。
しかしそこは、大人ですから笑顔で、応対しました。
そして、次の日、今度は、宅急便の人に「テント屋て、何屋サンですか?」
鬼面毒笑。
この奇妙な質問にも笑顔で対応しました。
でも、こう連続して、同じようなことを聞かれたと言うことで、我々テント屋の社会的認知度は、これで良いのかと、改めて考えさせられ、大いに疑問が涌き上がってきました。
さらに、こうした質問にビシッと的確な回答もその場でできなかったことも後悔しました。
このままでは、いかん!!
よし、テント屋がテント屋のことを語れないのであれば、テント屋の認知度が低いのであれば、もっとブログで情報発信をしようと決意しました。
テント屋の社会的な認知度を高め、広く社会に広めるのが、私の義務だと強く思いました。
最終的な目標として、テント屋を「なりたい職業のベスト10入り」を目指したいと思います。
この崇高な理想を一人でも多くの人と共有していきたいと思います。
と言うことで、
「テント屋は何屋ですか?」
この質問の答えは、ズバリ、『テント屋は縫製業です』。
縫製業と聞くと、皆さんはどのようなイメージを持ちますか?
恐らく、アパレルや被服など、洋服の縫製やカバンなどの縫製を想像されるかもしれません。
ところが、テント屋は同じ縫製業でもちょっと違います。
いわゆる「工業縫製」「産業縫製」または、「重布産業(じゅうふと読みます)」に属します。
工場や店舗、またビルディングなどで使われる大型の布(化学繊維などで作られた幕材)、一般家庭用には、オーニング(日よけ)などの縫製をする仕事になります。
例えば、こんなものも「工業縫製」の製品になります。
これは、工場の中で使われる、『間仕切カーテン』と言われるものです。
透明糸入りで、防炎のシートが使われます。
使用素材:(防炎シート:KTクリスタル5050/糸入り透明シート)
工場や倉庫など、広いスペースの中で、作業場や資材置き場など間仕切りをしたい場合によくご注文頂く商品です。
最近では、防炎加工された素材が多く出ていますので、万が一の時に備えて、防炎加工されているものが人気です。
こちらは、『プリーツカーテン』になっており、シートがつずれ折になっていて、開閉ができるので、とても人気のある商品です。
こんな特殊なシートも、テント屋の工場で縫製しています。
さらに、『階段テント』と言うものもあります。
フレームを良く見ると、カーブがあった入り、角度がついていたりします。
使用素材:(テント:テイジン・ニューパステイ グレイ)
こうした階段テントは、よく目にされると思いますが、簡単そうに見えて実は、非常に高度な技術が必要になります。
階段の形状や入口部分の丸みであったり、立体縫製になるので、結構大変なんです。
最近、この「階段テント」も人気で需要が高く、いろいろなところに設置させて頂いています。
昨年、いわき市にあるスパリゾートハワイアンズに、新しく世界最大級のウォータースライダーがオープンしたのですが、その出発地点まで登る階段に、この「階段テント」を設置しました。
こうしたテント製品は、それぞれの設置場所や幕材の特性を生かした縫製技術が必要になってきます。
こんな大型の幕材を、テント屋の工場で一つ一つ手作業で、特別な機械を使って縫製をしています。
さらに、シート、テントともに防炎品が主流になりつつあります。
あなたが良く目にされる、あの炎のマークがついたシールが貼られます。
ちなみに、常磐テントは、消防庁より認定を受けた、防炎表示認定工場でもあり、自社はもちろんのこと、こうした防炎製品を取り扱っています。
工場や店舗はもちろんのこと、家庭用のオーニングなどでも、防炎加工された幕材が人気です。
こうした大きな幕材の縫製や取り付け工事を行なっているのが、「テント屋のお仕事」になります。
うちにもこんなテントを設置したい、法令に基づいた設置義務を果たしたいと言うことであれば、お気軽にご相談ください。